4月13日(土)、4月14日(日)の2日間、『マリオカート8 デラックス』日本代表を決める「オンラインチャレンジ 決勝ステージ」と、初の公式世界大会「ワールドチャンピオンシップ 2024」が開催されました。
世界各地域で行われた代表決定戦を勝ち抜いた選手たちが『マリオカート8 デラックス』初代世界王者の称号を目指したこの大会。舞い始めた桜吹雪を吹き飛ばすように出場選手たちが駆け抜けたこのイベントをレポートします。
4月13日(土)日本代表が決定
まず、「ワールドチャンピオンシップ 2024」が行われる前日の4月13日(土)。昨年11月に行われたオンライン大会を勝ち抜いた以下の4選手が出場する「オンラインチャレンジ 決勝ステージ」が開催されました。この決勝ステージの優勝者が翌日の「ワールドチャンピオンシップ 2024」への出場権を獲得できるとあって、こちらも白熱のレースとなりました。
早苗選手、あんこ選手、ぱーぷる選手、KF 25選手の4選手で6レースを走り、その合計ポイントで順位が決まる今回の大会。各選手それぞれが特徴を最大限に活かし、レースを進める展開になりました。レースは予想通りの大混戦となりますが、序盤で順調に得点を重ねたぱーぷる選手がそのまま逃げ切り、見事、日本代表となりました。
この結果、ぱーぷる選手が翌日に行われる「ワールドチャンピオンシップ 2024」への日本代表としての出場が決まりました。
「マリオカート8 デラックス オンラインチャレンジ 決勝ステージ」優勝コメント
ぱーぷる選手
とにかく嬉しいです。ここまで来たので(翌日のワールドチャンピオンシップも)優勝目指して頑張りたいです。
「オンラインチャレンジ 決勝ステージ」の熱戦の模様はこちらの映像をご覧ください。
4月14日(日)「マリオカート8 デラックス ワールドチャンピオンシップ 2024」が開幕
迎えた4月14日(日)。既に出場が決まっていた北米代表Kevo選手、欧州代表Thomas選手、豪州代表Panda選手、韓国代表Dive選手の4名に加え、4月11日(木)に決定した香港代表Jim選手、そして4月13日(土)に「オンラインチャレンジ 決勝ステージ」を勝ち抜き、最後の出場権を獲得した日本代表ぱーぷる選手の6名が、すべてをかけて挑む全12レースの火蓋が切られました。
ついに始まった「ワールドチャンピオンシップ 2024」。序盤は稀に見る大混戦となりました。ポイントは僅差で、レースごとに順位が目まぐるしく入れ替わる展開に。第4レース終了時点で、1位に韓国代表Dive選手、香港代表Jim選手、日本代表ぱーぷる選手の3選手が同ポイントで並びます。
ハイレベルな膠着状態が続くかと思われた中盤。日本代表ぱーぷる選手が、3レース連続1位となり、一気にリードを広げます。北米代表Kevo選手、欧州代表Thomas選手も安定して上位の順位を獲得し続け、ポイントを伸ばしますが、ぱーぷる選手の合計ポイントには追いつけません。
勝利の行方は、手に汗握るクライマックス。
第8レース終了時点で、1位ぱーぷる選手と2位Kevo選手の得点差は14ポイント差に広がります。このままぱーぷる選手が王者に向けて独走するかと思われた終盤第9レース。ここから雰囲気が少しずつ変わり始めます。
ぱーぷる選手が第9レース、第10レース、第11レースと3連続で5位と苦戦する中、Kevo選手が着々とポイント差を縮め、ついに最終第12レースを残し、3ポイント差まで近づきます。
緊張感が高まる場面ですが、常に冷静なオーラを纏い、「オンラインチャレンジ」、「ワールドチャンピオンシップ」ともに落ち着いた表情を崩さなかったぱーぷる選手。ライバルが3ポイント差まで猛追してきているこの状況でも表情は崩れません。
大逆転劇も十分にありえる状況ではじまった、最終レースの舞台は「Wii レインボーロード」。
「マリオカート」を象徴するコースのひとつであるこのコースでの最終レースはKevo選手3位、ぱーぷる選手6位でファイナルラップを迎えます。奇跡の大逆転でKevo選手が初代世界王者へ……というシナリオが頭をよぎった瞬間に、ドラマは生まれました。
全員が強力なアイテム、サンダーを被雷する中、ぱーぷる選手のみが絶妙な回避に成功します。他のプレイヤーがスローダウンする間に、ぱーぷる選手が一気に順位を上げると、ゲットしたアイテム、ミラクル8を駆使し、瞬く間に1位へ踊り出ます。勢いそのままに1位でゴールし、見事「初代世界王者」の称号を手にしました。
レース後、ポーカーフェイスを貫いてきたぱーぷる選手の表情にようやくマスク越しの笑顔が垣間見えました。プレゼンターである、『マリオカート8 デラックス』プロデューサーの矢吹光佑より、シャーレとチャンピオンジャケットが授与され、「初代世界王者」の重みをずっしりとかみしめるぱーぷる選手。
編集部では表彰式直後にぱーぷる選手にインタビューを行う事ができました。優勝直後の生の気持ちを聞かせていただいたので、ご紹介します。
ぱーぷる選手「マリオカート8 デラックス ワールドチャンピオンシップ 2024」優勝インタビュー
優勝おめでとうございます。終わってみて、「ワールドチャンピオンシップ 2024」はいかがでしたか?
ぱーぷる選手
とにかく世界大会のみなさんは攻撃をするのがとても上手で、後半戦は特に苦しめられました。前半戦でポイントを重ねられたので少しだけリラックスできたのが良かったです。
最終レース前に北米代表Kevo選手に3ポイント差まで詰められました。それでもぱーぷる選手の表情は変わらないように見えましたが、内心いかがでしたか?
ぱーぷる選手
とにかく焦っていました。3点差なのでKevo選手のことしか考えていなかったです。とにかくKevo選手より上の順位を取らなきゃと思っていました。内心はとても緊張していました。
そんな風に思われていたのですね。焦りはまったく感じられませんでした。さて、昨日、日本代表になり、本日、初代世界王者になりました。この2日間で劇的な変化となりましたが、お気持ちはいかがでしょうか?
ぱーぷる選手
正直実感は湧いてないですね。世界チャンピオンと聞いてもとにかく実感がない状態なので、驚きが隠せないというのが正直なところです。
ありがとうございます。少しぱーぷる選手ご自身に関して聞かせてください。ぱーぷる選手のマリオカート歴はどれくらいでしょうか?
ぱーぷる選手
『マリオカート8 デラックス』自体は、6年と2か月ほどです。
それ以前には「マリオカート」シリーズは遊ばれていましたか?
ぱーぷる選手
『マリオカート ダブルダッシュ』が初めて遊んだ「マリオカート」です。ニンテンドー ゲームキューブの2人乗りのやつですね。そこから続けています。
「マリオカート」で一番好きなキャラクターはいますか?
ぱーぷる選手
DLC※で登場したキャラクターなのですが、大会でも使った「キノピーチ」が一番好きです。
※『マリオカート8 デラックス コース追加パス』
『マリオカート8 デラックス』に登場する96コース※の中で、一番得意なコースはどこですか?
※『マリオカート8 デラックス コース追加パス』のコースを含む
ぱーぷる選手
一番得意なのは「ツルツルツイスター」です。
逆に苦手なコースはどこですか?
ぱーぷる選手
キノコカップの「ウォーターパーク」です。
ありがとうございます。これからも世界王者として、『マリオカート8 デラックス』を楽しんでください。改めて本日は優勝、おめでとうございます。
ぱーぷる選手
はい!ありがとうございました!
おわりに
世界大会における素晴らしい瞬間はいくつもありますが、そのうちのひとつとなるのが大会後に見られたこんなシーンではないでしょうか。
国や言語の壁を超え、『マリオカート8 デラックス』という共通のゲームで、同じ時を過ごして、熱くなれる。お互いをたたえ、真剣勝負の先に生まれる友情にも出会える。そんな魅力にも気づくことができた良き春の一日となりました。
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